大空の唄




時間が止まったような錯覚とは裏腹に、世界はあっという間に夕方になり太陽が駆け足で傾き始める



脱走してやろうという気持ちで出てきたのに


綺麗な音色に心が洗われたせいか、変な考えは消えてしまっていた





『また、来ていい?』



少し控えめにそう尋ねる



何と言われるのだろうか?


幼いながら、そんなことを考えていた



少女は、一瞬ぼーっとしていたが


言葉の意味を理解したのか


はっとなると


『うん!』


勢いよく頷いた


その笑顔はまるで、天使のようだった