大空の唄

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人は誰しも、心の中に自分専用の“ものさし”を持っている



・・・と俺は思う



その“ものさし”で測れるのは他人が自分の“普通”からどの程度逸脱しているか



もちろんソレは十人十色だ
同じ“ものさし”何て世界中どこを探したってない



とは言ってもあの頃の俺の“ものさし”は
少し、他のそれとかけ離れていた



まだ4歳だった俺は、今の俺と比べると
格段に無邪気で、素直で、人を信じていた



疑うことも、裏切られることも知らない


どこにでもいるような普通の子供


ただ心に小さな孤独という生き物を飼っていること以外は…


この時はまだ、これが孤独だなんて知らなかった


ふとした瞬間、そうソレは眠れぬ夜にぼーっと天井を見ている時や
雨降りを退屈に思って窓から外を眺めている瞬間に強く威張りだす


そして急に胸が締め付けられるように痛くなる、その感情の名前なんて知らずにいた