ナイスアイデアだと言わんばかりの得意気な笑みを浮かべる雪乃。
この表情は、きっとなんとしてでもこのダブルデートを成し遂げるだろう。
「だって、あたしも先輩とデートできるし~」
そういって秋元先輩の腕に絡みついたけど、
秋元先輩は雪乃をさりげなく離し、ぽんと頭を撫でた。
「わかった、小学校のときは結構遊んでもらってたし。先輩後輩ってゆうよりも、近所の兄ちゃんって感じだから、なんとかなると思う。今日聞いてみるよ」
「ありがとーせんぱーぁい」
また腕に絡みつく雪乃。
やっぱり私には雪乃の行動は理解できない。
「私、帰るよ。秋元先輩、いきなり押しかけてすみませんそれと・・ありがとうございました」
息継ぎせず早口で告げ、さっと立ち上がった。

