顔から流れる汗を、アタシはタオルで拭いてあげる。

「さんきゅっ」

そうすると、本当に嬉しそうに笑うから。

思わずアタシも笑顔になってしまう。

「いえいえ、マネージャーの仕事ですから」

「彼女の仕事、でもあるだろう?」

そう言って汗だくの体で抱きついてくる。

「きゃあっ!? ちょっ、汗臭い!」

「ヒッデーな。彼氏の匂いだろ?」

「そういう問題じゃっない~!」

慌てて押しのけようとしても、彼の体はビクともしない。

…いつの間に、こんなにたくましくなったんだろう?

小学生の頃はほとんどアタシと変わらなかった彼の体。