「ありがとう」 『いいえ、これくらい平気です』 「じゃあまたね」 繋いだ手を離した先から広がってくる 寂しさをこらえて歩き出そうとしたら 『‥‥風邪引かないよーに!! 気をつけて帰って下さいね』 急に私が着ていたパーカーの帽子を かぶせてきたキミ。 私‥‥またドキドキしてる。 俯いた顔を覗き込んできて 『似合う、似合う』なんて満足げなキミ。 もうドキドキが止まらない。 .