秘密の★オトナのお勉強②




そんなあたしの心境を知らない小西さんは、話を続けていく。




「マネージャーという存在は、芸能人にとって必要不可欠なものだと私は思うんだ。中森さんには、その大事な部分を、新人に伝えてくれる気がするんだよ」



「あたしが…?」



「そう。だから…頑張ってその事を伝えて下さい」




最後にそう締めくくった小西さんは、微笑んだまま、またコーヒーを口にした。



…あたし、褒められた?

上司に、褒められたの?



そう自覚した途端に、頬が熱くなっていくのが分かる。



辛かった時もあった。

苦しい時もあった。



だけど…続けていてよかった。


大好きなマネージャーの仕事をしていて、よかったよ。



貞永の事を忘れる程に、あたしの顔からは笑みが漏れていた。




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