…と、意気込んだはいいものの。
「―――という訳だから。文句はないよね、中森さん？」
「…もう一度説明してもらえませんか？」
目をパチクリさせて、小西さんを凝視するあたしは、きっと相当なマヌケ面だろう。
だけど、そんなリアクションを取らざるを得ない程、目の前では凄い言葉が発せられていたのだ。
「だから、来月から新しくハッピードリーム・マネジメント部に、芸能人のマネジメントをしてくれる人が入るのだよ」
「それで…」
「その新人マネージャーの教育係を、中森さんにやってもらいたくてね」
…嘘、でしょ？
思いもよらない話に、あたしは眉をハの字に曲げる。
「ちょっと待って下さい！あたしの時は、研修期間なんてなかったんですよ！？」
「そうだね。最初から無理矢理働かせていたね」
「そう理解しているんなら、話は早いです！あたし、指導の仕方も分かりませんし、そんな重大な役目なんか、絶対に無理です！」
.
