秘密の★オトナのお勉強②




いつもなら、こんな言葉にも反応していた。


「襲うぞ?」と意地悪な笑みを浮かべて、あたしにセクハラ行為を仕掛けてきていた。



なのに…




「…そうだな」



「え?」




魂が抜けたかのように弱りきっている貞永を見て、あたしはとてつもない程の不安に掻き立てられる。



…貞永、本当にどうしちゃったの?


疲れているというよりかは、何かを抱え込んだような表情を浮かべている。



今すぐにでも抱きしめたい。

貞永を感じたい。



だけど、運転中のあたしにとっては、夢のまた夢。



ただ分かる事は…

貞永は、あたしの知らない「何か」に苦しんでいるという事だけだった。




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