しかし、そんな抵抗も虚しく―――
「あゆ、貞永くんから連絡が来ない事に怒って、「縁を切って復讐する」とか言ってたんだよ」
…ああ、終わった。
本気でそう思った。
「へぇ…。あゆがそんな事をねぇ…」
そう呟く貞永は、何かを企んでいるように見えて。
思わず冷や汗をかいてしまっているあたしは、貞永の考えている事が、手に取る様に分かってしまう。
「あゆ…後で覚悟しとけよ?」
「あ…はは…」
このエロ狼の事だから…
絶対に、あたしを襲う事しか考えてないわ。
これからの生活がまた波乱に満ちたモノになると、はっきりと確信してしまった瞬間だった。
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