「どうかね?中森さん」
小西さんの優しい瞳を向けられて、あたしの毛穴という毛穴全てから、汗が噴き出してくる。
冬馬や蘭へのフォローを後回しにしたあたしは、とりあえず疑問を投げつけてみる事にした。
「なんであたしなんですか?」
「そりゃ、貞永を完璧に扱えるのは、中森さんしかいないからだよ」
「もしあたしが貞永のマネージャーになったら…蘭は一体どうなるんですか?」
「私の考えだと、とりあえず佐田くんに任せようかと思ってね」
「それじゃ今担当しているバンドは…」
「別の人に任せるよ」
…なななっ!
小西さんの計画、抜けが無さすぎですって!
というか、もう完全にあたしをマネージャーにしようと企んでるよ…。
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