「とにかくお疲れ様。で、貞永は昨日日本に帰ってきたのだろう?」
「はい」
「では、昨日は都内のホテルに泊まったという事かい?」
―――ギクッ!!
あたしの肩の力が一気に入る。
あれから貞永は、あたしの部屋に泊まった。
いままで住んでいたマンションは、二年前に解約したし、泊まる場所がなかったのは事実なんだけど…。
何を考えたのか貞永は、「俺、あゆの部屋に泊まるから」と宣言し始めて、三秒後睡眠に突入。
…起こしても、起きてくれなかったのよ、狼クンは。
「もちろんですよ!というか、住む場所も今は無いですし」
「そうだよな!」
笑いながら小西さんと談笑する貞永。
…その笑顔が憎たらしい。
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