鼻血をぶちまけるという、感動のカケラもなかった再会から一夜。
あたしと貞永、そして蘭と冬馬は、ハッピードリームに集合していた。
というか、ついさっき小西さんから電話が来て、呼び出さたのだが。
目の前には、出されたコーヒーを啜(すす)る小西さんと、芸能部の神風さんの姿が。
二人とも二年前とはまったく変わっておらず、神風さんなんかは、むしろ若返ったんじゃないかってくらいだ。
「貞永、ハリウッドはどうだったか?」
「とても充実していました。貴重な体験をさせてもらいましたね」
そう楽しげに話す貞永。
あたしは神風さんと貞永の会話に耳を傾けながら、疑問を感じていた。
…貞永はともかく、
なんであたしや蘭、冬馬まで呼び出されてるのよ。
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