ふと感じた、鼻元の違和感。
なんだか生暖かくて、ドロッとした感触がするような…。
慣れない感覚に戸惑っていると、突然貞永が声を上げて笑い始めた。
「…あゆ、お前―――」
「へ?」
「そんなに興奮したのかよ、さっきの行為」
…興奮した?
…さっきの行為?
頭にはてなマークが浮かび上がっているあたしだけど、笑い続けている貞永を無視する勇気もなく、そっと鼻に手を当ててみる。
そして、ゆっくりと手を離した。
視線を手の方に映すと、そこには見覚えのある赤色の液体。
なんだか、どこかで見た事あるような…。
―――って!!
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