まるで、挑発するような視線と口調に、あたしはもちろん、マスコミや関係者、神風さんや小西さんまでもが、口を開けて唖然としていた。
ただ、貞永の作戦を知っているであろう、蘭、冬馬、猛、隼人、菊池だけは、驚いた表情を浮かべる事もなく、会見の様子を見守っていて。
「貞永!どういう事だ!?」
テレビ局のカメラに映像を収められているという事を忘れた様子で、神風さんは貞永に近付いていく。
その表情からは、怒り心頭だという事が、充分に伺える。
しかし貞永は、そんな神風さんを気にする事もなく、マスコミに再び視線を向けた。
「申し訳ございません。今のは、事務所の上司から話すように命令された言葉で、本当の事実を話した訳ではありません」
「おい、貞永…!!」
「―――という訳で、今から報道についての本当の真実を、全てお話します。マスコミの皆様、驚かれるかもしれませんが、どうぞ最後まで聞いてください」
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