「な…なんで…っ!?」
「コラあゆ!そんなに声出したら、気付かれてまうやろ?」
思わず大声を出してしまったあたしを、隼人は慌てた様子で、あたしの口を手で塞ぐ。
しまった…!と後悔し、キョロキョロと辺りを見渡してみるけど、あたしの大声に気が付いたのは、誰ひとりとして居なかった。
「ご、ごめん!でも何で此処に…?」
「いや、光輝から楽しいハナシを聞いてな?折角やから、菊池くんと共に参加させてもらおう思って」
隼人の言い回し的に、この二人もどうやら、貞永の作戦を知っているらしい。
そのまま話を聞いていくと、どうやら二人とも昼休憩らしく、ここに顔を出したとの事だった。
「そろそろ始まるみたいやな」
「へ…?」
世間話を繰り広げていた隼人の口調が、一気に緊張した物へと変わる。
隼人に向けていた視線を、そっと会見が行われるセットに移した。
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