ずっと声が聞きたかった。
連絡を心の底から待っていた。
貞永を信じるという気持ちを、思い出してよかった。
だって、いつもそうだもん。
貞永は、あたしを悲しませる真似なんかしないから…。
「さっきまで、スタートラインの撮影と、交際報道の対処の手配でいっぱいいっぱいで、連絡するのが遅くなった。…ごめんな」
「う…ううんっ!忙しいのに連絡くれて、本当にありがとう…!」
涙が出そうなのを必死に堪え、あたしは思わず何度も頷いてしまう。
貞永の優しさが電話越しでもたくさん伝わってきて、あたしは愛されているんだ、と実感せざるを得ない。
「昨日は本当にごめんな…。俺があの場で上手くフォローしていたら、こんな大事にはならなかったのに…」
あたしは、相当重症かも。
悔やんでいる貞永さえも、愛しいと思えてくるんだから。
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