神風さんが立っている傍に、一台の仕事用のデスクが設置されていた。


そこに置かれていたのは、一枚の紙。


いや、一枚の紙という表現が出来たら、どれだけ幸せなんだろう。




「なぁ、どう説明してくれるんだ？」




神風さんの一言一言が、あたし達をジリジリと追い詰めていく。



…もう、限界なのかもしれない。


全てを隠し通す事も、

このままの未来を望む事も。




「何か言ったらどうなんだ…！！」




神風さんの怒声が、談話室全体を包み込む。


あたしは呆然としながらも、一枚の紙から目を離す事が出来なかった。



一枚の紙、いや

一枚のＦＡＸ用紙から―――




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