あらゆる方面からの攻撃を受け、沸騰寸前じゃないのか、と疑いたくなる程に、顔を真っ赤に染めている蘭。



いつもの蘭だけど…

恋する乙女モード全開だ。




「そんなに怒らないでよ、ツンデレ蘭ちゃん…!」



「なんだかんだ言って、あゆの言い方が一番腹が立つわ」



「気にしないで、冬馬の元に行きなよ、ツンデレ蘭ち―――」



「いい加減にしなさいよ!調子乗るあゆの全身をロープで縛って、火で炙るわよ?」



「地味に怖い事言わないでよ、蘭」




こんな些細な言い合いも、今は充分幸せだ。


無事に蘭と仲直りする事が出来て、冬馬の恋が叶って、菊池が一人立ちする事になって。


あたしと貞永は、変わらない愛で結ばれていて。



だからこそ、神様はイジワルをしようとしたのかなぁ?


幸せを独り占めする、あたしに―――




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