寝ぼけているだけなのかもしれない。 だって、そう思わざるを得ない程、あたしの目の前では、有り得ない事が起きているのだから。 「久しぶり、あゆ」 …どうして? なんで居るはずのない人が、あたしの家の前に居るのよ。 脳を刺激する、独特な声。 この声を発する事の出来る人は、あたしの知っている限り、アイツしかいない。 そう、あたしがずっと待ち焦がれていた、アイツ――― 「さだ…な…が…?」 「遅くなってゴメンな。約束通り帰ってきた。 ―――あゆ…」 .