そんな独り言は、虚しく響くだけ。 こんな事言ったって、貞永は戻ってきてくれるはずないのにね。 様々な葛藤を繰り広げる間にも、車はあたしの住むマンションへと到着する。 …考えすぎた。 帰ったら、速攻寝よう。 小さくあくびをしながら、あたしはエレベーターに乗り込む。 機械音が鳴って、ゆっくりとエレベーターのドアが開いていく。 どうやら、もう目的の階に到着したみたいだ。 「…今日も疲れ―――」 無意識に前を見た瞬間。 ―――世界が止まったような感覚に陥った。 .