秘密の★オトナのお勉強②




―――瞬間。

あたしは、目の前に広がる光景を、思わず疑ってしまった。



だって、だって。

足音の正体は…




「あれ、菊池じゃねぇか…?」




隣で観察していた貞永が、あたしの変わりに気持ちを述べてくれる。


髪を掻き上げながら、ゆっくりと冬馬達に近付いているのは、紛れも無く菊池で。


きっと、あたし達の跡をつけてきたのだろう。



…という事は。




「やっぱりバレてたんスね。気付かれないと思ってたのに」



「俺は分かってたよ。菊池くんが俺達を観察してるってね」




あたし達の存在は、バレていなかったんだ…。




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