秘密の★オトナのお勉強②




貞永らしい発言に、思わずクスクスと笑みが零れてしまう。


…だからこそ、油断していたんだ。




「――-という訳だから、そろそろ隠れてないで出てきなよ?」




蘭を包み込んだままそう発言した、冬馬の言葉のトゲに。


あたしは驚きで声が出そうになりながらも必死に堪え、大きく開いた目で貞永を見る。


あたしと同様に、貞永も神妙な面持ちで、冬馬の方を伺っていた。



…まさか、バレてたの!?あたし達が盗み見していた事…!


第一、蘭ともまだ仲直りをしていないのに、盗み見までしてたという事が蘭に知られてしまったら、一生関係が元に戻れなくなってしまいそうで怖い。


蘭との関係が、壊れて欲しくない―――



ギュッと目を瞑って、この事態をどうしようかと必死に考えていると、どこからか人の足音が聞こえた。



この足音は、誰…?


そんな疑問を持ちながら、あたしは恐る恐る目を開いた。




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