「冬馬は好きになった人に対して、態度が変わるような男じゃないのよ」
「じゃ、何が変わるんだよ」
「…“目”が変わるのよ」
「目?」
「そう。その人を見る目が、凄く優しくなるの。…そういう人だから、冬馬は」
貞永のように、態度や行動で愛情を表してくれる人も居るけど、冬馬のように、些細な仕草や思いやりで、全てを語る人もいる。
愛のカタチは、人それぞれだけど。
大事なのは、カタチを表現する方法ではなくて、「スキ」という気持ちの大きさ―――
「きっと二人は、幸せになれるよね?」
「ああ。でも、俺達に勝てるヤツらは居ないけどな?」
「何よ、それ」
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