次々と明らかになっていく冬馬の気持ちに、蘭は追いつけていない様子。
先程から何度も瞬きをしてみたり、頭をブンブンと振ってみたり、現状を理解しようと必死だ。
「それに、俺達は従兄妹という関係。法律上では問題ないけれど、絶対に不快に思う人も出てくるはず」
「…不快、だなんて…」
「でも事実だよ？そういう人が居るという事は」
冬馬の言葉が、やけにリアルに感じる。
同じ事をあたしも聞いたけど、何度耳にしたって「従兄妹」という言葉は重過ぎだ。
「でもさ、そうやってグズグズ悩んでる時、俺の胸中を大きく揺るがす展開が起こったんだ」
「え…？」
「菊池くんが、蘭の前に現われるという、予想外の事件がね…？」
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