…ああ、あたしの人生、今日限りで終了したわ。
貞永との関係がバレたあたしは、きっと翌日のスポーツ新聞の一面を、ドーンと大きく飾っちゃうんだろうな。
そして、貞永ファンの陰謀により、芸能界立ち入り禁止になっちゃったりして…。
次々と浮かんでくるこれからに、ブルブルと身震いをさせる。
覚悟を決めたあたしは、ギュッと固く瞑っていた目をゆっくりと開けて、現実をゆっくりと受け入れていく―――
…つもりだったのに。
「え…」
「あゆ、はやとちりしすぎ」
そんな貞永の声をバックして。
あたしは後ろに居た人物に、驚きを隠せなかった。
「あゆ、蘭が迷惑掛けてごめん…」
「冬馬…」
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