「何も答えないという事は…認めるって事なのね」



「蘭、あたし―――」



「言い訳は聞きたくないッ…!」




耳を塞ぎながら声を張り上げた蘭は、あたしを一瞥すると、どこかへと走り逃げ出した。


ペタン…と床に座り込んでいたあたしも、すぐさま立ち上がると、蘭を追いかける。




「あゆ!!」



「中森サン!?」




冬馬と菊池があたしの名前を呼んでいたのは分かっていたけど、あえて振り返らなかった。


…振り返ってはいけない気がした。

今、冬馬と菊池と見たら、あたしは確実に二人を傷つけてしまう。



そんな予感がしたから、あたしは二人を無視する事にしたんだ。




「待ってよ、蘭―――っ…!!」




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