未だに布団を巻きつけたままのあたしに対して、貞永は気にする様子もなく、素早く服を着替えている。
というか、貞永を睨む事に集中しすぎて、何も出来なかったと言った方が正しいんだろうけど。
そんなあたしの視線に気が付いたのか、フッと笑みを零しながら、貞永は口を開いた。
「何?服着替えねぇの?昨日洗濯しておいたんだけど」
そっか。こんな展開になるとは予想もしていなかったから、あたし、着替え持ってきてないんだった。
貞永が洗濯してくれた、貴重なあたしの服は、優しいニオイがした。
「あ…ありがとう…」
「という訳で、ベッドからさっさと下りろよな。…第二ラウンドに突入したいんなら、話は別だけど」
「へ…ヘンタイ野郎!その口塞げーっ…!」
今朝の会話の中で、この言葉が一番響き渡ったのは、言うまでもない…。
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