聞きなれない言葉に、あたしは首を傾げる。


そんなあたしを見ている蘭も、何かを言いたそうな表情を浮かべていた。




「提案って何…?」



「いや、今日の仕事っていつ終わる?」



「もう終わって、今帰ろうとしてたんだけど…」



「じゃ調度いいな。今から蘭さん連れて、ハッピードリームの近くの居酒屋に集合」



「は…?」



「ちなみに拒否権ナシだから。じゃ、後でな」




言うことだけ言った猛は、あたしの反論を聞かぬまま、勝手に電話を切る。


思考が追いつかないあたしは、ひたすらボーっと突っ立っていた。



…って、猛って居酒屋行ってもいいの!?


あ。そう言えば、この間猛は二十歳の誕生日を迎えたんだっけ?



とにかく、蘭も連れて来いなんて…

今から、一体何が起こるのよ!




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