秘密の★オトナのお勉強③




そして時は過ぎ、桜が咲き誇り始めた四月の初め。


あたしは大きめのボストンバッグを持ち、玄関でお父さんとお母さんと向き合っていた。




「ちいの他の荷物は寮に送っておいたから、今日くらいには届いてると思うよ。あと着いたら電話してね?」



「うん」



「高校生活、満喫しろよ」



「もちろん!」




お母さんに永遠と心配され、お父さんにはアッサリしすぎている言葉を贈られる。


二人らしいな、と思いつつ、あたしはニッコリと笑った。



今からあたしは、進学先の高梨学園へと旅立つ。


お父さんとお母さんと離れるのは寂しいと思うけど、これも自分の人生の為。


「貞永ちい」という一人の人間として、人に認めて貰えるチャンスなの…。




「行ってきます!」




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