秘密の★オトナのお勉強③




食器類が拝借されているような音が響き、冷蔵庫が閉められる音が聞こえ、完全にくつろいでいるとしか思えない。


ここまで度胸がある泥棒…初めて見たかも。


むしろ、泥棒の存在自体が初めて。



アワアワと慌て出すあたしをよそに、お父さんは面倒臭そうにリビングのドアを開けた。



その瞬間、家中を拝借していた泥棒の動きが止まる。


…いや。


「泥棒」なんかじゃなかった。




「あのなぁ…人ン家で勝手に食料漁るんじゃねぇよ。しかも優雅にカップラーメン食ってんじゃねぇ!」



「だってなぁ、久々に此処に来たら誰も居らんねんで?お客様悲しいわぁ…」



「だーれがお客だアホ!お前を招いた覚えはねぇよ隼人!」




…リビングにあるソファーに座って、熱々のカップラーメンを頬張っているその人の名は、「隼人」さん。


お父さんと同じ俳優であり、これまたイケメンの部類に入る人。


俳優の仕事をしている時は標準語なんだけど、プライベートモードの時は関西弁になる、少し変わったお父さんとお母さんの友達。



ちなみにお父さん曰く、「出身は関東方面」。




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