crystal love

「俺さぁーーーー

ラブチャイルドなんだ。
私生児。

家族って、知らなかったから
今、すごくうれしい。

父さんも、母さんも、
本当に自分の親だと錯覚しそう
エリスにしても、本当に
妹みたいに思ってしまう。
実際、彼女はノリも合うしね。

『家族』って人に、
何かしてあげたいんだけど
・・・・。」

彼は、言葉を詰まらせる。

ちょっと目頭を指で覆い
俯く。

泣いているのかと、思った。

涙なんて、見えないけど。

「俺には

お前をーーー

家族にディオナを
合わせてあげたいって事しか
思い付かなかったんだ。」


『ファミリーを喜ばせたい』
『家族の喜ぶ顔がみたい』

ジェイドの望みは
恐ろしくシンプルで

そして、不器用で

最も、喜ばれる事を
してあげたくて


でも・・・どうしていいか

わからなかったんだね。