crystal love

 

電話を終え、エントランス
ロビーの方へ向かう。

先程の母との電話の話では、
もうそろそろ、ジェイドが
到着しているはずとの事だった。


周囲を見渡し、ジェイドの姿を探す。
あれだけのオーラのある男だ。
背格好が似てる人が多くても
見つける自信はある。


げっ・・・



キョロキョロしていると
・・・・見たくない奴迄
みつけてしまった。


しかも、バッチリ目まで合うし

ああ・・・帰ってくるんじゃ
なかったよ。ほんと。

ため息を一つついた。


気を取り直し、
再び、ジェイドの姿を探す。


遠方に、長身の男をみつける。

あれだ・・・


やっぱり目立つ。

黒で統一されたファッション
サングラスと、コート、
マフラーにブーツといった
ありがちな装い。

同じ様な風貌の人は結構いるのに、
気迫というのか、住む世界が
違う様に感じた。


ジェイドの方へ、歩きだす。


刺すような視線を
送り付けて来るアノ男から
すこしでも離れたかった。