ジェイドが、エレナに発って
一週間ほど経つ。


「あぁー・・・もぅ・・・」

サイテー

また、失敗。

根気作業もいい加減疲れて
作業の手を止める。

私といえば、コンペに出す作品を、
ひたすら作り続けていた。

これって、モノが
できない。



「うまくやってんのかしらね。」

窓の外へ視線を向け
高い青空を見遣り
独り言をこぼすのは、
あの我が儘モデルを
多少なりとも、
気にかけての事で。


あの後、出発までの数日

彼は、何も言わなかった。


あれは、単に、気まぐれ・・・
だったのだろうか。

女グセが、悪いダケとか。



・・・


そうよねぇ。


どう考えても


スーパーモデルが
一攫千金を夢みてやってきた
労働者モドキに
堕ちるわけ、ないっつうの。


あまりに浮いた話が
なかったもんだから
私も、その辺り
妄想チックになってたんだわ。


・・・自覚すると
気まずいわね(ーー;)


一人で、苦虫をかんでいれば
思考を妨げる様に
電話のベルがなった。