「作品?」

しまった・・・
色々ツッコまれそうだから
黙ってたのに。

ジェイドの瞳は、興味深々だ。

「じゃあ、また会いましょう。」

そういって車から、離れた。

「見せてよ。それ。」

「やだよ。まだ出来てないし。」

「いいじゃん。」

「やだ。」

お互いに退かない
やり取りだけが続く。

仕方ない・・・

「んぢゃ、完成したら
見せるって事でどう?」

妥協案を提示するも、
一撃で、奴は拒否する。

「嫌だね。俺は、今日見たい。」

そんな事いったって・・・

「俺が、言い出したら、
聞かないの、知ってるだろ。」


・・・はっ??

今、なんと・・・?


聞き間違いと
思いたい私をよそに、
コイツは、マイペースで。

「ほら、早く乗れよ。」

強引に腕を掴み、
車に押し込んでくる。


こっ・・・コイツ・・・

「クラブ、行くんでしょ?
トンズラしたら、
皆心配するわよ?」


頭脳の長けた相手に
半ギレで勝てる訳はない。

必死に冷静を保つ。