「ただいま。

それから、紹介します。

恋人の・・・ジェスよ。」

「ただいま。」


そう、家族に挨拶すれば

照れ臭そうに笑みを浮かべる
ジェスとーーー

「ああ・・・ジェス・・・」

母の嬉しそうな表情と


「やっとだな。」

「やっと通じたよ。」

ジェスの肩を抱き
ガシガシ彼の頭を撫でて
笑い声をあげた父とーーー
子供の様に、嬉しげに応えた恋人


そして

「えええええーーーっ!!!」

ようやく状況を理解し
絶叫した妹に、全員が大笑いしてーーーー


「さあ、お茶にしましょう。」


瞳に涙を浮かべた母が
幸せそうに家族を促して。
私達は、いつものように
お茶の準備に取りかかる。


要約、私達は歩きだせる。
止めてしまった時間からーーー



大事に一歩ずつ

歩いていこうーーーー



差しのべられた

この手と

あなたの真っ直ぐな
気持ちに寄り添ってーーー







【FIN】