「あれが、答えだから
いいけどな。
・・・自覚してほしいだけ
だから。」

私の部屋近くのパーキングに
車をとめながら彼は言う。

「あれって・・・」

何よ?と、聞きかけたが
ろくな回答がないだろうと
口をつぐんだ。

「聞きたい?」

エンジンを切り、
ハンドルにもたれかかり
彼は、続ける。

「ディオナが、自覚したらーーー

俺の事、好きだって自覚したら
もっと良くなるぜ。

お互いに。

何もかも。」


そう、決めてかかる所が
スゴイけど・・・
そこまで言い切るって・・・
私が、とんだ鈍感な人間な
気分になってしまって

「私・・・ジェスの事
好きな様に見える?」

「見える。」

本人に聞くのも変な話だけど
思わず問うてしまい、
当然の様に彼は言った。