愛しているのかも…
正直わからない…。
実感がないまま、
ホストファミリーとして
暮らしたものだから
愛情や好意はあっても
男女の間の…とは…
「俺…ふられた?
もしかして…」
ジェスの動揺した声がする。
「まだ…はっきりとは…
でも、あなたが、結論を
はっきりさせたいなら…
今の私の答えは…」
「今は、やめよう…」
彼は言って、私に被さる様に
崩れた。
陽に透けて輝いていた
金色の毛先が、頬をくすぐる。
「俺がほしいのは、YESって
返事であって、急かして
NOを聞きたい訳じゃない。
俺…」
耳元で、吐息混じりの
声が響く。
「抱きたい…ディオナを…」
頭の中が白くなるーーー
「抱いてもいい?」
すがるような声に
思わず…小さく
……うなづいた。