「だいぶ、熱いね。」
怠そうに、仰向けになった
ジェイドの額に掌をあて
思わず呟いた。
体温計で測った訳でもないが
明かに発熱してるとわかる。
「ねぇ、ちゃんとご飯食べた?」
食べるモノも
受け付けないんだろうか?
体調を探るべく問えば
「うん・・・。でも、吐いた。」
まぶたを閉じたままで
覇気ない返事がくる。
「エレナと、気温差あるから。
大丈夫・・・寝てたら治る。」
とりあえず熱をさげなきゃーー
そう思い立ちベッドサイドから
立ち上がれば、虚ろな眼差しの
彼が呼び止める。
「ディオナーーー」
「何?」
「ここに居てくれ。」
不安げな瞳が苦しそうで。
「熱が下がるまでいるから、
大丈夫よ。」
再び、額に手をあて
髪をすくように撫でれば
彼は、要約瞼をやんわり降ろし
寝息を立てはじめた。



