真乃歩が笑いながら何かを話し続けている。




でも、それは俺には聞こえねぇ。



こんな近くにいるのに、俺の耳だけが遠くに行った感じ。



俺の中身だけが遠くに行った感じ。



しばらくたったら、真乃歩が心配そうな顔で俺を見てきた。



「・・・どうしたの?」


「あ、なんもねぇw」



「・・・なら、いいんだけど・・・。
        何かさっきからボーっとしてたから・・。」


「そ、そうか?」  




「だって、今も苦笑いだし。
        ちゃんと笑ってないし。」


・・。真乃歩にはバレるかもな・・。


あーあ、でもそうなったら俺1人じゃん・・・・。


っくそ・・・、俺が俺でなくなってきてる・・!!



「あたしと居て・・楽しくない・・?」



  「え?」


何でそんな悲しそうな顔するんだよ・・。

俺なんかのために・・。



俺の・・俺の幼馴染・・親友の彼女を好きになっちまったんだぞ?

それなのに俺なんかのために・・・。


恋をすると人って変わるのか・・?


俺、すっげぇ、ネガティブになってるし・・。


俺どうしたんだ?