「違うってッ違うからッ」





楢橋くんがいつもと全然違う風に


顔を真っ赤にしてあせっていた






「…そうじゃなくて…まじでこっち見んなよ…」






「な…らはしくん…」






「まじで…今までどんだけ我慢してきたかわかってんの?」






「え」








楢橋くんが目を合わせないようにしゃべる







「…家まで送る」







気付いてきたのはいつもの分かれ道


いつもと違うのは楢橋くんと


同じ道を通ること