「…大丈夫か?」 隣にいたはずの楢橋くんがいつのまにか 目の前にいた 「…うぅ…」 女の子が泣いている 「立てるか?」 その女の子に優しく話しかける楢橋くんは いつもの楢橋くんとは違う人みたいだった 「…ばいばーいッ」 女の子が元気になって笑顔で手を振っているのが見えた 「…」 楢橋くんがたちあがり言う 「…泣いてネェの?」 「…え」 「いつも泣くじゃん?」