「…いらっしゃいませー…」





いつものコンビニ


いつもいつも思うけどここで楢橋くんと


付き合うことになったなんて今でも信じられない


あんなかっこいい彼氏さんがいて


いろいろと充実しているのに


あたしは何が不満なんだろう…


なんでかわからないけど…読んでいた雑誌が


涙でにじんだ








『ピロロロロロロロロッッ♪』







あたしのポケットの中で携帯が振るえた







「…もしもし…」





『…夢?』





電話の向こう側からはいとしい人の声の


とても落ち着いた声が





「…な…らはし…くん…」




泣いている事に気付かれないように頑張ったけど


全然ダメ


声が思いっきり震えているのが自分でもわかる