「お、楢橋おはよー」





男子の声が聞こえた





「…ん」





楢橋くんは頭を少し下げるだけ


…やばいね…


楢橋くん…やっぱりかっこいい…


なんか見てるとわかんないけど


涙でにじんできた


なんでかわかんないけど…






「…ッ」






楢橋くんはあたしの隣を通るときに


あたしの頬に少しだけ触れて


涙をふき取ってくれた







ねぇ…もしも…


もしもあの日、コンビニにいたのが


あたしじゃなかったら…


あたしじゃない人と付き合っていたの?