香里の真剣な眼差しに押された。


でも……


「でもさ、あたしはただ単純に洵介先ぱいに、想いを伝えてるだけなんだよ?」


好きな人に気持ちを伝えるのはだめ!だなんて法律はないじゃん?


「それが気に入らないのよ」


卵焼きを口へ運びながら香里が言った。


「きっと、素直に気持ちを伝えられるあんたが嫌なのよ。あの先輩方は好きな人に素直になれないとこなの」


「好きな人に?」


「そ。そしてその好きな人はおそらく……」


おそらく……?