「真柚、あんた汚いから」
香里はそう言うと、ティッシュであたし口の回りをゴッシゴシ拭き始めた。
「い、いひゃい!ひゃおりぃ……」
「静かにしろ。ベタベタが取れない」
結局、あたしの口は真っ赤っかになってしまい、まるでたらこみたい。
「あんたそれ似合ってるよっ!」
普段はバカ笑いしない香里がゲラゲラと笑いだした。
んもうっ、人の不幸を見て笑うなんて、嫌んなっちゃうっつーの!!あたしは心の中で香里にあっかんべーをした。
「あぁ!!香里に構ってたら、洵介先ぱい帰っちゃったじゃんかー」
「あたしのせいじゃないし。あんたのヨダレ君のおかげよ!」
香里の反論を聞き、あたしはショックで机に顔を伏せた。


