本当にこの人って紗菜さん?あの性悪紗菜さん? 「紗菜さん、その正々堂々って」 「そうよ、正々堂々あんたも洵介くんにアタックしてもいいってこと」 「えっ!?」 あたしの胸は高鳴った。 「ほ、本当ですかっ!?」 「ほ、本当だから言ってんのよ。わかりなさいよっ」 照れながら焦る紗菜さんが可愛く見えた。 「うわぁっ、ありがとうございますっ!!」 あたしは紗菜さんの手を握った。 「ぎゃっ、鼻水拭いた手で握らないでよっ」 でもすぐに紗菜さんからはらわれた。