「あ……」 あたしの視界からは、廊下の張り紙やすれ違う生徒が消え、大好きな洵介先ぱいしか映し出さなくなった。 「し、洵介先ぱいだ……」 バサッ あたしはかき集めた資料を再び落とした。 えー皆様っ満川真柚、只今きゅんきゅん度が最上級に達しています。読者の皆様ご避難の準備を願います。(by真柚観測隊) 「よかったね、真柚。洵介先ぱいと会えたじゃん」 香里の言葉も右から左へ。 あたしは洵介先ぱいだけを見つめた。だけど、洵介先ぱいは気づいていない様子。 話したい…… 心から思った。