負け犬……
それから香里の背中を思い浮かべながら家に帰った。
「おかえり、真柚っ♪」
お母さんが機嫌がいいのが、今日は気に入らない。
「……ただいま」
小さく呟き自分の部屋に向かった。
「洵介先ぱーい……」
たくさんの写真を見ながら呼んでみた。
でも、写真が返事をすることは、ない。
「明日からどうしよう……」
紗菜さんに負けた以上、言い訳は出来ない。
洵介先ぱいを発見したら、すぐ話しかけたくなる体質になっているあたし。
あーあ。洵介先ぱいアンテナを封印しなきゃな。
本当に、本当に見つめるだけしかできなくなるんだ。


