─────昼休み ガラガラッ。 「失礼しまーす」 しんとしている図書室。静かだけど、誰かいるのかな? 「相変わらずおっそいわね」 「さ、紗菜さんっ」 腕組みをしながら壁にもたれていた紗菜さんがいた。 「手紙の送り主って……」 「もちろんあたしよ。あの暗号読めたのね?」 ふっと笑いながら言った。 「あの、なんで図書室に?」 「昨日の結果言いにきたの。洵介くんがどっちを選んだか」 「えっ!?本当ですかっ!?」 「本当よ」 あたしの胸は高鳴った。