「丈くん…あの、私も入れて下さい……」


丈くんはその場で止まり、私のほうに振り返った


「…方向は?」

「私はY区」

「………俺はC区…真逆だね。何?傘欲しいの?」


生徒会の人達はなぜこんなに人の心を読むのが上手いんだろうと思った


「うん、そうです……」

「…方向が一緒だったら良かったのにね、残念」


丈くんは私を見てクスリと笑い、その場から去った


私は皆が酷すぎるあまり、涙を零し、びしょ濡れになりながら帰っていった


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